マザーボードは、PCの各パーツを繋ぎ、システム全体のパフォーマンスを左右する重要な部品で、自作PCを組む際に特に重視したい部品の一つです。ゲーミングPCを組む際には特に用途に合った性能を選ぶことが大切です。
今回は、マザーボードを選ぶ際に注意しておきたい項目を一つずつ解説していき、重視すべきポイントをまとめています。
さらに、対応しているプロセッサ別におすすめできるマザーボードを4選ずつ紹介していきます。興味のある方は是非参考にしてください。
マザーボードの役割
マザーボードは、PCの「骨格」とも言える存在で、CPU、メモリ、ストレージ、グラフィックカードなど、主要なパーツを繋ぐ役割を果たします。
すべてのパーツがこの基盤を通じて通信を行うため、選ぶマザーボードによってシステム全体の性能や拡張性が決まります。たとえば、最新のグラフィックカードを利用するためには、対応するPCIeスロットが必要ですし、複数のストレージデバイスを利用するには、十分な数のSATAポートやM.2スロットが必要です。
また、オーバークロックを考えている場合や、VRゲームや4K動画編集など高負荷な作業を予定している場合には、強力な電源供給能力を持つマザーボードが不可欠です。
このように、マザーボードの選定は、PC全体の能力を最大限に引き出すための鍵となります。
マザーボードの価格帯
マザーボードの価格帯は安いものから高価なものまで’ピンキリ’であり、実際6000円程度のものもあれば10万円近くするものもあります。
そのため、組むPCの使用用途によって異なりますが、相場は10000~50000円程度だと考えてよいでしょう。
性能以外にもデザインや対応プロセッサなどで価格の幅は左右するので、この指標は参考程度に把握しておきましょう。
マザーボード選びのポイント
マザーボードの選び方を以下の4つのポイントから解説します。
- ソケットとチップセット
- サイズと形状
- 拡張スロットとポート
- メモリの種類と速度
ソケットとチップセット
マザーボードのソケットタイプは、使用するCPUに対応したものでなければなりません。
Intelの最新世代のCPUであればLGA1700ソケット、AMDの最新世代であればAM5ソケットに対応するマザーボードが必要です。
ソケットタイプが一致しないと、物理的にCPUを取り付けることができません。また、同じソケットタイプでも、異なるチップセットが提供する機能やパフォーマンスが異なるため、注意が必要です。
サイズと形状
サイズと形状は、ケースに合ったマザーボードを選ぶ際に重要です。
ATXは最も一般的で、拡張性が高いマザーボードですが、Mini ITX等のミニタワー型のPCケースには大きすぎて互換性がありません。
選ぶフォームファクターによって、使用できるパーツや拡張性が制限される場合があるため、ケースと使用目的に合わせて選ぶことが大切です。
拡張スロットとポート
マザーボードの拡張性も、将来的なアップグレードや増設を見据えて考える必要があります。
PCIeスロットの数とバージョンは、グラフィックカードや追加のストレージ、ネットワークカードなどを接続する際に重要です。
たとえば、最新のグラフィックカードや超高速ストレージを使用したい場合は、PCIe 5.0に対応したスロットが必要です。
複数のSSDやHDDを使用する時にはSATAポートやM.2スロットの数にも注意しましょう。
メモリの種類と速度
マザーボードがサポートするメモリの種類と速度も見ておくとよいでしょう。
最新のDDR5メモリを使用する場合は、それに対応するマザーボードを選ぶ必要があります。
また、最大メモリ容量やオーバークロック対応も考慮すべきポイントです。
ハイエンドPCでは、最大128GBやそれ以上のメモリをサポートするマザーボードが求められる場合があります。
※オーバークロック・・・メモリを規定の速度を超えて上げることでデータの転送速度を向上させること
【Intel版】マザーボードのおすすめ商品4選
【Intel版】マザーボードのおすすめ商品4選を紹介します。
MSI MAG Z790 TOMAHAWK WIFI/A DDR5
最初に紹介するおすすめの【Intel版】マザーボードは、「MSI MAG Z790 TOMAHAWK WIFI/A DDR5」です。
MSI MAG Z790 TOMAHAWK WIFI/A DDR5の仕様・製品情報
ブランド | MSI |
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CPUソケット | LGA 1700 |
メモリクロック速度 | 7200 MHz |
対応プロセッサ | Intel Core13・Intel Core12 |
メモリタイプ | DDR5 |
MSI MAG Z790 TOMAHAWK WIFI/A DDR5のおすすめポイント3つ
- Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2搭載
- 接続しやすいネットワーク
- Intel 12th・13th世代CPUに対応
MSI MAG Z790 TOMAHAWK WIFI/A DDR5のレビューと評価・評判
実用性重視の高コスパモデル
耐久性に優れたコンデンサで、安定感のある電力の供給を実現しています。PCIe 5.0 x16スロットや4基のM.2 Gen4スロットが搭載され、Wi-Fi 6Eや多様なUSBポートを備えた安心設計。
ゲーミング時やリモートワークのシーンでも鮮明な音声で楽しむことができ、3年間のロングサポートも充実。ビジネスはもちろん、ゲーミング目的で自作したい人におすすめのマザーボードです。
ASUS TUF GAMING Z790-PLUS WIFI
次に紹介するおすすめの【Intel版】マザーボードは、「ASUS TUF GAMING Z790-PLUS WIFI」です。
ASUS TUF GAMING Z790-PLUS WIFIの仕様・製品情報
ブランド | ASUS |
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CPUソケット | LGA 1700 |
メモリクロック速度 | 7200 MHz |
対応プロセッサ | Intel Core14・Intel Core13・Intel Core12 |
メモリタイプ | DDR5 |
ASUS TUF GAMING Z790-PLUS WIFIのおすすめポイント3つ
- 接続されたファンを自動的に管理・制御
- 双方向ノイズキャンセリング機能搭載
- Intel最新世代CPUにも対応
ASUS TUF GAMING Z790-PLUS WIFIのレビューと評価・評判
高負荷環境でも万全に対応
高負荷なPCゲーム内での動作も十分に性能を発揮するゲーミングPC向けのマザーボードです。大型のVRMヒートシンクで安心できる冷却機能の他、ゲームプレイ中のチャットをクリアにするノイズキャンセリング機能や多様な接続性に優れています。
エッジの照明デザインもRGBによって変更可能なほか、マザーボードからPCIeカードがワンタッチで取り外せる便利な機能付き。
GIGABYTE マザーボード B760M AORUS ELITE AX
次に紹介するおすすめの【Intel版】マザーボードは、「GIGABYTE マザーボード B760M AORUS ELITE AX」です。
GIGABYTE マザーボード B760M AORUS ELITE AXの仕様・製品情報
ブランド | GIGABYTE |
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CPUソケット | LGA 1700 |
メモリクロック速度 | ‐ |
対応プロセッサ | Intel Core13・Intel Core12 |
メモリタイプ | DDR5 |
GIGABYTE マザーボード B760M AORUS ELITE AXのおすすめポイント3つ
- ソケットピン折れ6か月保証
- 双方向ノイズキャンセリング機能搭載
- 小型Micro ATXサイズに対応
GIGABYTE マザーボード B760M AORUS ELITE AXのレビューと評価・評判
小型PC向け安定型マザーボード
コンパクトなMicro-ATXフォームファクターにより、小型PCケースでも無理なく搭載可能できます。CPU・メモリ・それ以外の機能に対する12+1+1のフェーズ構成で低負荷な電力供給を実現します。
オーバークロックにも対応することができるほか、CPUソケットピンの折れを無償で修理対応する保証が購入後6か月間付いています。S/PDIF出力にも対応。
ASRock マザーボード B760 Pro RS/D4 Intel 第12世代 ・ 13世代
次に紹介するおすすめの【Intel版】マザーボードは、「ASRock マザーボード B760M Pro-A WiFi Intel 第12世代 ・ 13世代」です。
ASRock マザーボード B760M Pro-A WiFi Intel 第12世代 ・ 13世代の仕様・製品情報
ブランド | ASRock |
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CPUソケット | LGA 1700 |
メモリクロック速度 | 3600 MHz |
対応プロセッサ | Intel Core13・Intel Core12 |
メモリタイプ | DDR5 |
ASRock マザーボード B760M Pro-A WiFi Intel 第12世代 ・ 13世代のおすすめポイント3つ
- 最大5Gbpsのデータ転送が可能
- コンパクトでもしっかり8+1+1電源フェーズ設計
- 高コスパで初心者ゲーマーにもおすすめ
ASRock マザーボード B760M Pro-A WiFi Intel 第12世代 ・ 13世代のレビューと評価・評判
必要な機能すべてをお手頃価格で
こちらも同様にMicro-ATXサイズのマザーボードです。8+1+1の電源フェーズ設計とVRMヒートシンクの搭載がされているほかWi-Fi 6Eにも対応し、さらにPCIe 4.0スロットも搭載されていて「あったらうれしい」を兼ね備えた廉価版のモデルとなっています。
事務作業から中程度の負荷がかかるゲームのプレイまで一気通貫で対応している、自作PCを初めて組む人にもおすすめできる商品です。
【AMD版】マザーボードのおすすめ商品4選
【AMD版】マザーボードのおすすめ商品4選を紹介します。
ASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFI
最初に紹介するおすすめの【AMD版】マザーボードは、「ASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFI」です。
ASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFIの仕様・製品情報
ブランド | ASUS |
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CPUソケット | Socket AM5 |
メモリクロック速度 | 6400 MHz |
対応プロセッサ | AMD Ryzen 7 |
メモリタイプ | DDR5 |
ASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFIのおすすめポイント3つ
- 最新のAMD Ryzen 7000シリーズに準拠
- 接続しやすいネットワーク
- 双方向ノイズキャンセリング機能搭載
ASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFIのレビューと評価・評判
最新のCPUにもしっかり対応するAMD対応モデル
PCIe 5.0に対応しており、高速でのデータ通信を可能にしたハイスペックモデル。ASUS独自のFan Xpert 4ソフトウェアにより、システム内のファンを細かく制御でき、静音性と冷却性能をバランス良く管理できます。
TUF認定のコイルやコンデンサを使用しており、品質が保証されているほか、軍用規格を満たす設計も施されていて信頼性も高いです。
ASUS AMD Ryzen 7000 シリーズ X670E‐PLUS
次に紹介するおすすめの【AMD版】マザーボードは、「ASUS AMD Ryzen 7000 シリーズ X670E‐PLUS」です。
ASUS AMD Ryzen 7000 シリーズ X670E‐PLUSの仕様・製品情報
ブランド | ASUS |
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CPUソケット | Socket AM5 |
メモリクロック速度 | 6400 MHz |
対応プロセッサ | AMD Ryzen 7 |
メモリタイプ | DDR5 |
ASUS AMD Ryzen 7000 シリーズ X670E‐PLUSのおすすめポイント3つ
- 最新のAMD Ryzen 7000シリーズに準拠
- 接続しやすいネットワーク
- 双方向ノイズキャンセリング機能搭載
ASUS AMD Ryzen 7000 シリーズ X670E‐PLUSのレビューと評価・評判
耐久性が高くバランスのいいハイエンドモデル
こちらも最新世代AMD Ryzenシリーズに対応しています。M.2スロットにも専用のヒートシンクが設置されており、SSDの温度を効果的に抑制します。
独自のDTS Customオーディオ技術を採用しており、ゲームプレイ中の位置情報や音の臨場感がより楽しめます。マザーボード全体にESD保護とサージプロテクションが施されていて耐久性が高く長時間使用でも安心の設計です。
GIGABYTE B650 EAGLE AX
次に紹介するおすすめの【AMD版】マザーボードは、「GIGABYTE B650 EAGLE AX」です。
GIGABYTE B650 EAGLE AXの仕様・製品情報
ブランド | GIGABYTE |
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CPUソケット | Socket AM5 |
メモリクロック速度 | 5200 MHz |
対応プロセッサ | AMD Ryzen 7 |
メモリタイプ | DDR5 |
GIGABYTE B650 EAGLE AXのおすすめポイント3つ
- BIOSの更新が容易にできる
- M.2 Thermal Guardの高い冷却技術
- グラフィックカード取り外しが簡単
GIGABYTE B650 EAGLE AXのレビューと評価・評判
初めてPCを組む人でも簡単取り付け
汎用性が高く、初めての自作PCにおすすめのスペック。PCIeスロットからのグラフィック取り付け&取り外しが簡単に行えます。また、Q-Flash Plus機能の搭載により、BIOSの更新がCPUやメモリなしでできます。
マザーボード本体の保証期間も2年間と長く、破損に関する無償のサポートも充実しています。
ASRock マザーボード B650 LiveMixer
次に紹介するおすすめの【AMD版】マザーボードは、「ASRock マザーボード B650 LiveMixer」です。
ASRock マザーボード B650 LiveMixerの仕様・製品情報
ブランド | ASRock |
---|---|
CPUソケット | Socket A |
メモリクロック速度 | 6400 MHz |
対応プロセッサ | AMD Ryzen 7 |
メモリタイプ | DDR5 |
ASRock マザーボード B650 LiveMixerのおすすめポイント3つ
- 14+2+1フェーズ設計で強力な電力供給
- オーバークロック対応
- 特徴的でおしゃれなデザイン
ASRock マザーボード B650 LiveMixerのレビューと評価・評判
多機能でゲーム配信に活用できる
ブラックとオレンジの鮮やかな色使いが特徴的なストリーマー・ゲーマー向けのモデル。オーディオ用USBポートへ直接電源供給することで、ノイズが低減されてクリアな音質が楽しめます。
USB接続のWebカメラやキャプチャ等、配信に必要な諸々の機器も同時接続が簡単にでき、SSDの追加搭載も問題なく行えるため動画編集等も心配いりません。
まとめ
今回の記事では、マザーボードの選び方について詳しく解説し、用途やニーズに合わせたおすすめのマザーボードを紹介しました。
PCの性能や使い勝手を左右する重要なパーツであるマザーボードを選ぶ際には、自分の目的に合ったものを選ぶことが大切です。ぜひこの記事を参考にして、理想のPCを構築するための最適なマザーボードを探してみましょう。
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